300
![]() | 300〈スリーハンドレッド〉 (2008/06/11) ジェラルド・バトラー 商品詳細を見る |
300<スリーハンドレッド>
毎日暑いので、軽く観れてスカッとするのがいいな、と思い、この映画をチョイス。選択、間違ってるかな…。
もともとマッチョな男どもと映像を楽しみたかったので、まぁ満足です。
スパルタとペルシアの戦いを描いた本作、イラン政府から「我々の祖先を著しく冒涜するもの」という抗議があったそうですが、さもありなん。確かに自分たちの祖先がなんというか人間ではないもののように貶められている、と感じるかもしれません。
ただし、歴史が伝えているように、当時のギリシアはギリシア人以外を「バルバロイ」と呼び、それが「barbarian(野蛮人)」の語源であることは、高校時代などにABC順に単語を覚えた経験のある人なら、ご存知でしょう。解説付の単語帳には必ず書いてある「ミニ知識」の類です。
実はこれは「ミニ知識」なんて生易しいものではなく、実は西洋の歴史観と直結しています。「歴史」とはある意味「自分たちと異なるもの」を征服していく過程の記述です。征服するには理由が必要で、「違う」ということが「劣る」という意味にすりかえられ、戦争を、征服を正当化してきたのです。そして、西洋は時々自分たちのルーツとして「ギリシア人」や「ローマ人」を懐古する。ある意味、古代ギリシアというのは「優れた我々」の象徴的存在であり、実際の民族的ルーツとか、血のつながりだとか、そんなものとは関係ない。
…というような、「西洋の優位性」を、「300」の製作者が意図していたのか、あるいは無意識なのかはわかりませんが、我々日本人は、とりあえずは傍観者として素直に映画を楽しみましょう。
確かR15だったと思うのですが、まぁ、手やら足やら首やら飛びまくるので、「よくここまでやる」と感心しました。ただし、フルCGなので、血飛沫も作り物めいていて、それほどエゲツなくはありません。
あまり深く考えずに見ていると、戦士たちが雨に打たれるシーンは男性用の整髪料のCMに見えてきたり、戦闘シーンも何かのプロモーションビデオのようです。いえ、バカにしているわけではなくて、とても綺麗な映像なので…。全体的に作り物めいた雰囲気を徹底させているので、悲壮感や感動やらとは程遠い地平においやられてしまいます。だから、内容についてはあまり深く考えないほうがいいのではないかな、と思うのが正直なところで、実際に観終わっても特に感動も衝撃もありません。
ですから、見所はCGの技術と、戦士たちの鍛えられた腹筋、ということになるかと思います。ですが、とりたてて集中しなくても話の筋が分かり、117分間それなりに楽しめるということは、映画としては成功しているのです。しかも、台詞の音声をオフにして、音楽だけにしてもおそらく楽しめる作品です。ある意味すごい。
歴史スペクタクルを期待される方は観てはいけません。
これは、アクション映画です。しかも、戦争ファンタジー映画でもあるような。
頭を空っぽにしても鑑賞出来るから、夏の暑い夜にはお勧めです。
難しいことを言うばっかりが映画ではないのだから、こういうのもいいんじゃないでしょうか。ジェラルド・バトラー、なかなかの肉体美ですし。






