レビューになりきれない映画評。でも、独自路線でまったりと語ります。
【バベル】
プロフにも書いているように、私は「貶すところしかないような映画取り上げない」と宣言しております。なのに、かなりそれに近い内容になってしまうと思われる映画を観てしまいました。作品タイトルは『バベル』。
秀作かもしれないと思えたのは、バスが銃撃されるシーンまで。その後、予想は大きく裏切られ、ムカムカと腹が立ってきたのでした。よく言われているように、日本の描かれ方があんまりだとか、聾唖者にたいする侮辱だとか、そんなこと以前の大問題がこの映画にはあると思います。
途中で観るのを辞めようかと思いましたが、だいたい先が予測できてしまうので(!)確認のために観てみました。
なぜ予測できるかというと、単純に言うならば「圧倒的に想像力が欠如している」からです。「この程度の想像力なら次はこうなる」と予測できる。『バベル』というタイトルから予測できる範囲をまったく超えておらず、しかも異常に浅い。
言葉の壁、偏見による埋められない溝、コミュニケーションの意味、などなどいろいろな点で、その理解の仕方・描き方がひどく浅薄です。その浅薄さを「映画要素」でもって覆い隠して、さも名作であるかのように誤解させている。おそらく、この監督は聴衆の、あるいは評論家の「ウケ」を狙っていて、かつ「どういった作品が評価されるか」ということをよく知っているのでしょう。それが娯楽作品ならともかく、芸術映画風の装いをしていて、かつ「これが芸術だ」と(一部の)観客に言わせてしまうことに、この作品の罪深さがあるのです。
この監督は映画が分かっているだけで、人間は理解できていない。映画人として必要な創造力は持っているが、想像力は持ち合わせていない。こういう監督が、人間心理に深く切り込んでいくような(切り込めてないですけど…)シリアスなテーマに取り組むべきではないと思う。
とにかく、映画を愛する一人として、こういう仮面をかぶったような映画は許せない。
世に名作はたくさんあります。ちゃんと監督の“コスモロジー”がにじみ出ている作品を観ていたら、こんなあざとい手にひっかかるわけはないと思いますが・・・。
この監督の作品をはじめて観ましたが、作風からてっきりアメリカ人だと思っていました。アメリカ人以外の描き方がひどいというからではなくて、「世界を俯瞰できる」と思っているような傲慢さが感じられたから。でもメキシコの方というので驚きです。テレビのプロデューサーをやっておられたようで、その点はなんとなく納得してしまいました。見せ方をよく知っているはずです。
初監督作品が99年、『バベル』が5本目。長編としては3本目なのかな。なるほど、ちょうど「それくらいのでき」かもしれません。時間軸を交差させる手法も3本目ということですが、思い通り賞も取って、映画作りが楽しくてしかたないことだと思います。カンヌの監督賞もある意味正当なのかもしれない。それでも、この監督の真価が問われるのは、間違いなく次の作品であると思います。それでも、この手のものはもう辞めたほうが良いと思う。
そして、私は強く決意いたしました。自分の主義に反して、「話題になったものも観ておくか」ということは、もう辞めます。面白くないだけならともかく、こんなにムカムカするのは、もう嫌だから。
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秀作かもしれないと思えたのは、バスが銃撃されるシーンまで。その後、予想は大きく裏切られ、ムカムカと腹が立ってきたのでした。よく言われているように、日本の描かれ方があんまりだとか、聾唖者にたいする侮辱だとか、そんなこと以前の大問題がこの映画にはあると思います。
途中で観るのを辞めようかと思いましたが、だいたい先が予測できてしまうので(!)確認のために観てみました。
なぜ予測できるかというと、単純に言うならば「圧倒的に想像力が欠如している」からです。「この程度の想像力なら次はこうなる」と予測できる。『バベル』というタイトルから予測できる範囲をまったく超えておらず、しかも異常に浅い。
言葉の壁、偏見による埋められない溝、コミュニケーションの意味、などなどいろいろな点で、その理解の仕方・描き方がひどく浅薄です。その浅薄さを「映画要素」でもって覆い隠して、さも名作であるかのように誤解させている。おそらく、この監督は聴衆の、あるいは評論家の「ウケ」を狙っていて、かつ「どういった作品が評価されるか」ということをよく知っているのでしょう。それが娯楽作品ならともかく、芸術映画風の装いをしていて、かつ「これが芸術だ」と(一部の)観客に言わせてしまうことに、この作品の罪深さがあるのです。
この監督は映画が分かっているだけで、人間は理解できていない。映画人として必要な創造力は持っているが、想像力は持ち合わせていない。こういう監督が、人間心理に深く切り込んでいくような(切り込めてないですけど…)シリアスなテーマに取り組むべきではないと思う。
とにかく、映画を愛する一人として、こういう仮面をかぶったような映画は許せない。
世に名作はたくさんあります。ちゃんと監督の“コスモロジー”がにじみ出ている作品を観ていたら、こんなあざとい手にひっかかるわけはないと思いますが・・・。
この監督の作品をはじめて観ましたが、作風からてっきりアメリカ人だと思っていました。アメリカ人以外の描き方がひどいというからではなくて、「世界を俯瞰できる」と思っているような傲慢さが感じられたから。でもメキシコの方というので驚きです。テレビのプロデューサーをやっておられたようで、その点はなんとなく納得してしまいました。見せ方をよく知っているはずです。
初監督作品が99年、『バベル』が5本目。長編としては3本目なのかな。なるほど、ちょうど「それくらいのでき」かもしれません。時間軸を交差させる手法も3本目ということですが、思い通り賞も取って、映画作りが楽しくてしかたないことだと思います。カンヌの監督賞もある意味正当なのかもしれない。それでも、この監督の真価が問われるのは、間違いなく次の作品であると思います。それでも、この手のものはもう辞めたほうが良いと思う。
そして、私は強く決意いたしました。自分の主義に反して、「話題になったものも観ておくか」ということは、もう辞めます。面白くないだけならともかく、こんなにムカムカするのは、もう嫌だから。
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プロフィール
Author:わさきち
にゃんこの舟盛りの映画・アニメレビューを独立させてみました。ほぼ連動してますが、こちらのが若干マニアックでクドイ(苦笑)かも・・・。
ネタばれは書きません。
何事もポジティブにとらえたい性質なので、批評は前向きです。
貶すところしかないようは作品は取り上げません。
こんなスタンスです。
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