レビューになりきれない映画評。でも、独自路線でまったりと語ります。  
 
 
 
 

続いて第二作、【機動警察パトレイバー2 The Movie】

機動警察パトレイバー2 the Movie機動警察パトレイバー2 the Movie
(2004/01/23)
冨永みーな古川登志夫

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だんだんと私の知る「押井的世界」に近づいてきました。理屈っぽい(苦笑)。そして、ハードボイルド。それは1作目のパトレイバーでも変わらないのですが、画の感じが、ところどころにCGも入っているせいもありますが、より「こちら」に近づいてきた。

1と2なら、私はこちらのほうが好きかな。
確かにパトレイバーの活躍は少ないですが、人間がよく書けてる。「しのぶさん」がいい。押井監督がこの声優さんを気に入っている理由が、本作でよく分かる気がします。凛とした感じに翳る大人としての憂いなど、単にマッチョなだけではない魅力があります。

作品自体、重いテーマを掲げながら、同時に『うる星やつら』を手がけた押井監督らしいコメディ要素に満ち溢れている。ベタな「ホームコメディ」が随所にちりばめられていて、これがおそらく90年代前半までのテイストというところでしょうか。

一方で、ラストの緊迫感と「しのぶさん」と柘植のシーンのなんとも”大人”の雰囲気に、しびれます。

このシーンに限らず、攻機の2ndGIGをイメージさせるシーンが随所に見られます。オープニングのUNマークで、もうスイッチが入っちゃうので、そんな風に感じるのかもしれませんが…。ストーリーは全く違います。ですが、印象がかぶる。しのぶさん/少佐、柘植/クゼ、荒川/合田、後藤さん/??? 誰だろう? バトーさん? という具合です。うまくパクっています。パクってるっていうとマイナスなイメージですが、そういう意味ではない。似てるけれど絶対に比べられない2作品ですから。

ある意味、1993年の感覚が、現代でも全然通用するってことです。

思想的には難解ですが、そんなものは大昔からの芸術の常。理解できる人には理解できるし、理解できない人にはそれまで、というものでしょう。そう、これは一人の芸術家の紡ぎだした表現世界。それがアニメーションという世界で羽ばたいている。時代に応じて表現方法が異なったように、現代ではアニメが一つのツールである、と押井監督は教えてくれるのです。

もちろん、思想が優れている云々の話ではなく、それを表現するために自らが持ちうる適切な方法と手段を知っていて、尚且つそれを実行する能力に常人より抜きんでている、ということにすぎないのかもしれません。

それよりもなによりも、内容云々以前に、非常に作り込まれた高い完成度が、観客を魅了している。

ある意味、押井監督はストイックな方ではないか、と想像します。「あれもこれも描きたい」ということもないし、「観客に伝えるためにこうしよう」というホスピタリティもない。分らないなら何度でも見返せばよい、と…。観客に阿れば芸術は価値を失う・・・・・・・と18世紀のようなことを言いたいわけではありませんが、「視聴者への分かりやすさ」にこだわって堕していくよりはましです。

ただし、いくら愛犬がバセットハウンドだからって、普通の野良犬さんをことさらに不細工に描く(いや、単なる手抜きか?)のはどうかと思いますが(笑)。




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Author:わさきち
にゃんこの舟盛りの映画・アニメレビューを独立させてみました。ほぼ連動してますが、こちらのが若干マニアックでクドイ(苦笑)かも・・・。

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