レビューになりきれない映画評。でも、独自路線でまったりと語ります。
皆さん、ハンカチを手にご覧ください! 【シービスケット】
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このブログのレビュアーは、小難しい作品が好きな癖に、感動ものには恐ろしく弱いのです。「シービスケット」、いい映画じゃないですか!!
競馬ファンの方にはご不満な点もあるのかもしれませんが、競馬を知らない人のほうが、余計なことを考えずに素直に鑑賞できるのでは? という気がします。
私自身は、G1レースに一度だけ行った事があるものの、「馬がかわいかった!」という感想を持つ程度の人間です。
大恐慌時代に活躍した名馬シービスケットとそれを取り巻く3人の男たちの物語、と説明されることが多いようです。競馬の物語ではなくて、圧倒的なヒューマンドラマ。大恐慌という暗い時代に希望を見出す物語、という趣向で、「古き良きアメリカ」という雰囲気をよく描いています。言ってみれば、派手派手しくはないけれど、「燻し銀のようなアメリカン・ドリーム」の物語。
予定調和なクライマックスを「いかにもアメリカっぽい」と切り捨ててしまうのは、少し残念な気がします。ジョッキーが馬を勝たせるのではなく、馬自身が勝とうとするシーンがどうしても必要だったのだから。そしてほのかに交される男同士の友情…。これでもか、と感動路線で押してくるのですが、いいじゃないですか!!
主要な3人の人物像もよく描き込まれています。これは、原作小説のおかげでしょうか。冗長になるギリギリのところで踏みとどまっているように、私には思われますが、どうでしょうか? いずれにせよ、この部分がなければ、本当にだたの競馬物語になってしまう。スポーツものと思いきや、大変に抒情的な作品ですから、もしかすると読書家の方に向く作品かもしれません。
競馬場の雰囲気やその他の場面でも「時代(1930年代のアメリカ)の雰囲気」がよく伝わってくる。衣装もとてもおしゃれ。ノスタルジックな雰囲気漂う丁寧な作りの良作です。何より馬の表情にも癒される。この作品がなぜオスカーを逃したのか、不思議でならないのですが、同年の作品賞が『ロード・オブ・ザ・リング』なので、納得。「古き良きアメリカ」では、勝てなかったか…。アカデミー好みの感動ものの王道ですが、ちょっぴり地味だったのかもしれません。もっと評価されてよい作品だと思うのですが…。
映像面も自然の美しさや壮大さなど、見ごたえ十分。
競馬場を走り過ぎて方向感覚がなくなってジグザグに走ってしまうビスケット(いや、ほんとにジグザグに走っていて、可愛かった)を「馬に戻す」ために森を走らせるシーンは、本当に美しい。
感動ものに弱い方は、ハンカチを握りしめて置かれたほうがよろしい。
いっぱいツーンと来るシーンがあります。
主演の一人であるジョッキーのレッドの成長の物語、としても非常に面白いと思います。不遇な子供時代を経て、尖った心をビスケットとの触れ合いで癒され、成長していくレッド。演じたトビー・マグワイアの微妙な表情が、雄弁に「物語」を語りかけてきます。
久々に観た、多くの方にお勧めしたい映画です。
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Author:わさきち
にゃんこの舟盛りの映画・アニメレビューを独立させてみました。ほぼ連動してますが、こちらのが若干マニアックでクドイ(苦笑)かも・・・。
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