レビューになりきれない映画評。でも、独自路線でまったりと語ります。  
 
 
 
 

「映画」について改めて考えさせられた。【4分間のピアニスト】

4分間のピアニスト4分間のピアニスト
(2008/06/06)
モニカ・ブライブトロイハンナー・ヘルシュプルング

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私はこの映画にドイツという国の歴史と文化の重みを感じました。こういう映画は、例えばアメリカのような国には作ることができない映画です。映画自体の重みも、また違う。
私自身もそうなのですが、DVDで手軽に映画を観る、というような人間には、時々こういう映画をじっくりと映画館で観る必要があるのかもしれません。必ずしも傑作という意味ではないのですが、映画というものをじっくりと考えるには、こういった作品はとても意味がある。

たとえて言うなら、ライトノベルと古典文学がまったく違う価値があるように、ジャズとクラッシック音楽が実は紙一重であるように、映画にも様々な顔がある。そんなことをふと考えた。

この映画を見るためには、いろいろな素養が必要です。
もしくは、いろいろな想像力が。

ところどころいろいろな意味で痛々しい描写があり、あるいは、暗喩的な表現も多用されています。ですから、映画に楽しさや分かりやすさを求める方には向かない作品です。これは正直意外でした。タイトルやら宣伝から、もっとシンプルな作品かと思っていたのですが、とても重い作品です。そして、あたりまえですが音楽に素養のある方ならば、なお楽しめる作品でしょう。


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正直なところ、しばらくはお話がどこに向かっているのかがが私にはよく分からなかった。そして、ラスト20分くらいから、ズズンと重くなる。そして衝撃の「4分間の演奏」・・・・・・・・・・。


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10代の受刑者とただひたすらに音楽を愛するピアノの老教師、まったく異なる二人の人生が、4分間の演奏を経てはじめて重なり、打ち解けあう。この瞬間のためだけに、すべてのシーンが存在するといっても過言ではありません。人と人とが打ち解けあうのはとても難しい、と劇中で老教師がいみじくもこぼすように、この子弟がお互いを心から理解しあうことは、互いの過去をさらけ出しても、あるいは二人で向き合っても、なすことができなかった。受刑者の奔放な才能の輝きを耳にした「ドイツオペラ座の聴衆」という二人にとってはまったく関係のない第三者の盛大な拍手に、はじめて二人の「生きる意味」、「出会った意味」が、紡ぎだされるのです。そして、拍手を驚きをもって受け止める老教師が、生れてはじめて音楽の意味を知るかのように流す涙が印象的です。そして、完璧に礼にかなったお辞儀をする受刑者…。
ここではじめて、二人の「音楽」がシンクロする……。素晴らしい!


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この作品は「鑑賞力」を必要とする作品です。
映画の登場人物に感情移入して楽しみたいような方、あるいは登場人物を自分に置き換えて映画を観る方には、向きません。

ドイツの懐の深さに触れてみたい、という方に、お勧めしたい作品です。

でも、映画としての完成度やなじみやすさなどからいけば、『善き人のためのソナタ』が秀逸です。ドイツ映画未経験な方は、まずはこちらをどぞ!!

善き人のためのソナタ スタンダード・エディション善き人のためのソナタ スタンダード・エディション
(2007/08/03)
ウルリッヒ・ミューエ

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Genre : 映画  Theme : DVDで見た映画
 
 
 
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Author:わさきち
にゃんこの舟盛りの映画・アニメレビューを独立させてみました。ほぼ連動してますが、こちらのが若干マニアックでクドイ(苦笑)かも・・・。

ネタばれは書きません。
何事もポジティブにとらえたい性質なので、批評は前向きです。
貶すところしかないようは作品は取り上げません。

こんなスタンスです。




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