レビューになりきれない映画評。でも、独自路線でまったりと語ります。
一つの魂の救済の物語【ツォツィ】
こりゃまたすごい映画だ。
(イントロ)
南アフリカ、ヨハネスブルクのスラム街に暮らすツォツィ(プレスリー・チュウェンヤガエー)は、仲間とつるんで窃盗やカージャックを繰り返していた。ある日、高級住宅街にやってきた彼は車を運転していた女性を撃って逃走。やがて、強奪した車の後部座席に生後間もない赤ん坊がいることに気づいたツォツィは、赤ん坊を紙袋に入れて自分の部屋に連れ帰るが……。(シネマトゥデイ)
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数々のシーンの問題で、世界各地でレイティング対象となってしまっています。日本ではR15。製作者の本意ではないとは思いますが、これは仕方ない。日本人の精神的な幼稚さを考えれば、なおさらです。とても、残念なことですが。
「ツォツイ」とは”チンピラ””不良”というような意味だそうです。
彼の本当の名前はデイビッド。通り名がツォツィ。ヨハネス・ブルグのスラムで暮らす彼の心は、ひどく荒んでいる。作品冒頭で見せる、どこまでも暗い目をした若者の姿が印象的です。
南アフリカ、ヨハネスブルグという街の成り立ちに思いを馳せ、あるいは、さらりと描かれた彼の生い立ちに心を沿わせてみれば、なぜ赤ん坊に執着したのかが、痛いほど伝わってくる。
人とのかかわり方を知らず、誰かにお願いするにも銃を突き付けるしか術がなく、感謝の気持ちや謝罪を表すにも盗んだ車を売って得た金を渡すしかない。実に不器用です。それが、彼が育ってきた環境が、彼に与えたもののすべて。切ないですね。劇中人物ですが、「君の人生はここからじゃないか!」 と声をかけてあげたくなります。
何かを、あるいは誰かを「大切に思う心」が芽生えたとき、自然に目つきが優しくなる。この素晴らしい演技の主演のプレスリー・チュウェンヤガエーに拍手を! 彼の個性なくしては、この作品は成立しなかったことでしょう。
お話としては非常に王道ですが、アフリカという土地柄か、深みのあるもになっています。これを「ありがちな話」と観る方がいたら、とても残念です。スラムの若者たちもさることながら、ヨハネス・ブルグの高級住宅街に住む黒人、白人警官の態度、鉱山で足を失った障害者、若くして夫をなくしたスラムのシングルマザー、それぞれの登場人物を実に細やかに描くことを通して、ヨハネスブルグという街も描いている。なかなかの力作です。
忘れてはいけない赤ちゃんの存在!
おむつの代わりに新聞を巻きつけたり、紙袋にいれられたまま持ち歩かれたり、ツォツイのあまりにも不器用な扱いに、オイオイと突っ込みをいれつつも、めげない(?)赤ちゃんに感心しました。立派に助演男優賞(男の子だっけ?)を差し上げたい。
余談ですが、安直な気持ちで海外の危険地帯に旅行に行く人は、こういう映画を観ておいたほうがいいのかもしれません。アフリカの都市には大抵スラムが付随しています。私の個人的な経験に照らしても、この映画は決して誇張ではない。知ったかぶりでスラムに近づいてはいけません。彼らにとっては乱入者でしかないのだから。
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(イントロ)
南アフリカ、ヨハネスブルクのスラム街に暮らすツォツィ(プレスリー・チュウェンヤガエー)は、仲間とつるんで窃盗やカージャックを繰り返していた。ある日、高級住宅街にやってきた彼は車を運転していた女性を撃って逃走。やがて、強奪した車の後部座席に生後間もない赤ん坊がいることに気づいたツォツィは、赤ん坊を紙袋に入れて自分の部屋に連れ帰るが……。(シネマトゥデイ)
数々のシーンの問題で、世界各地でレイティング対象となってしまっています。日本ではR15。製作者の本意ではないとは思いますが、これは仕方ない。日本人の精神的な幼稚さを考えれば、なおさらです。とても、残念なことですが。
「ツォツイ」とは”チンピラ””不良”というような意味だそうです。
彼の本当の名前はデイビッド。通り名がツォツィ。ヨハネス・ブルグのスラムで暮らす彼の心は、ひどく荒んでいる。作品冒頭で見せる、どこまでも暗い目をした若者の姿が印象的です。
南アフリカ、ヨハネスブルグという街の成り立ちに思いを馳せ、あるいは、さらりと描かれた彼の生い立ちに心を沿わせてみれば、なぜ赤ん坊に執着したのかが、痛いほど伝わってくる。
人とのかかわり方を知らず、誰かにお願いするにも銃を突き付けるしか術がなく、感謝の気持ちや謝罪を表すにも盗んだ車を売って得た金を渡すしかない。実に不器用です。それが、彼が育ってきた環境が、彼に与えたもののすべて。切ないですね。劇中人物ですが、「君の人生はここからじゃないか!」 と声をかけてあげたくなります。
何かを、あるいは誰かを「大切に思う心」が芽生えたとき、自然に目つきが優しくなる。この素晴らしい演技の主演のプレスリー・チュウェンヤガエーに拍手を! 彼の個性なくしては、この作品は成立しなかったことでしょう。
お話としては非常に王道ですが、アフリカという土地柄か、深みのあるもになっています。これを「ありがちな話」と観る方がいたら、とても残念です。スラムの若者たちもさることながら、ヨハネス・ブルグの高級住宅街に住む黒人、白人警官の態度、鉱山で足を失った障害者、若くして夫をなくしたスラムのシングルマザー、それぞれの登場人物を実に細やかに描くことを通して、ヨハネスブルグという街も描いている。なかなかの力作です。
忘れてはいけない赤ちゃんの存在!
おむつの代わりに新聞を巻きつけたり、紙袋にいれられたまま持ち歩かれたり、ツォツイのあまりにも不器用な扱いに、オイオイと突っ込みをいれつつも、めげない(?)赤ちゃんに感心しました。立派に助演男優賞(男の子だっけ?)を差し上げたい。
余談ですが、安直な気持ちで海外の危険地帯に旅行に行く人は、こういう映画を観ておいたほうがいいのかもしれません。アフリカの都市には大抵スラムが付随しています。私の個人的な経験に照らしても、この映画は決して誇張ではない。知ったかぶりでスラムに近づいてはいけません。彼らにとっては乱入者でしかないのだから。
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プロフィール
Author:わさきち
にゃんこの舟盛りの映画・アニメレビューを独立させてみました。ほぼ連動してますが、こちらのが若干マニアックでクドイ(苦笑)かも・・・。
ネタばれは書きません。
何事もポジティブにとらえたい性質なので、批評は前向きです。
貶すところしかないようは作品は取り上げません。
こんなスタンスです。
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