レビューになりきれない映画評。でも、独自路線でまったりと語ります。  
 
 
 
 

音楽と映像の見事な融合!【奇跡のシンフォニー】

奇跡のシンフォニー [DVD]奇跡のシンフォニー [DVD]
(2008/10/22)
フレディ・ハイモアジョナサン・リース=マイヤーズ

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「奇跡のシンフォニー」
これは…邦題が大失敗ではないですか?
原題は”Rush August"

ラッシュ・オーガストでは魅力がないと考えたのかもしれませんが…バカ丸出しとはこういうタイトルで、主人公が軌跡を起こした曲は”August Rhapsody in C major”であって、シンフォニーではない!
シンフォニーとは通常「交響曲」を指し、ラプソディーとはまったく別物です。ラプソディーとは日本語では「狂詩曲」です。Augustは八月。”August Rapsody in C major”とはすなわち、「八月の狂詩曲、ハ長調」。

これって、映画好きの方ならすぐに分かりますよね? 黒澤明監督の「八月の狂詩曲」ですよ。偶然なのか意図的なのかは知りませんが、私はこれは後者だと信じます。

タイトル批評はともかく、本題へ。

これは、面白い趣向の映画です。音楽のジャンルを問わずに万遍なく聞かれる方にはとても面白いかと。映像と音楽の相乗効果でロックとクラシックが、あるいはあらゆる雑踏と音楽が融合している。全編を貫く素晴らしい音楽の数々(路上でのパフォーマンス、教会でのゴスペル、ライブシーン、コンサートシーン)が、この「奇跡」の物語を「リアルじゃなくったっていいじゃないか」という開き直れるところまで、文句なしに追いやってくれる。

そう、やはり音楽好きの方にこそ、お勧めしたい作品です。
なればこそ、少し残念な点があるとすれば、肝心の”August Rhapsody in C major"を全曲きちっと聴けない、ということです。最初から最後まで、フルオケで聴かせてくれや!! と思います。

また、俳優さんに助けられた映画ではありますね。主演のフレディ・ハイモアのくるくる変わる表情に、子供らしさと同時にやはり何かしら人を惹きつけてやまないものがある、と感じました。ケリー・ラッセルのチェロの演奏シーンは、決してうまくはないんですが不思議な説得力がありました。そして、ジョナサン=リース・マイヤーズもなかなかのもの。ギターはほんとに弾いてるようにしか見えなかったので、実奏だと思います。あれがアテだったら、カメラワークが滅茶苦茶うまい。
そしてロビン・ウィリアムス! 物語冒頭、「なんだかこのお話はファンタジーかなんかか?」と退屈になりそうなところを、圧倒的な存在感で連れ戻してくれました。

というわけで、2時間、楽しめる映画です。
音楽ものの映像作品は、難しいと常々思っています。
実奏かどうかは、観る人がみればすぐにわかりますし、弾いているフリだとわかるとそれだけで興ざめします。この映画は、そういうことはなかった。際どいところでうまくやっている。アコースティック・ギターがあんなふうな演奏で音が鳴るのかは、最後まで少し疑問でしたが、映画だからいいんです! と、そんな風に思いました。
 
 
 
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Author:わさきち
にゃんこの舟盛りの映画・アニメレビューを独立させてみました。ほぼ連動してますが、こちらのが若干マニアックでクドイ(苦笑)かも・・・。

ネタばれは書きません。
何事もポジティブにとらえたい性質なので、批評は前向きです。
貶すところしかないようは作品は取り上げません。

こんなスタンスです。




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